「新卒で入社した会社を辞めたい」「本当に辞めてもよいのだろうか」という悩みを抱いている方は多いでしょう。
入社した会社の仕事が想像と異なっていたり、労働時間が長すぎたりすると、仕事を辞めたいと感じてしまうのは自然なことです。しかし、実際に辞めた後のリスクには注意しないといけません。
本記事では新卒が会社を辞めてもよいケースと、辞めた場合のリスクを徹底解説します。
第二新卒で転職を成功させるポイントについても触れるため、新卒で入社した会社を辞めたいと悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
新卒1年目の退職理由
新卒1年目に退職する理由には、次のような例があります。
- 仕事が合わない
- 仕事の環境が合わない
- 上司や同期との人間関係が合わない
- 労働時間が長すぎる
- 給与への不満
- ノルマや責任が重い
- 十分な研修が用意されていなかった
自身に当てはまる例があるかチェックしてみましょう。
仕事が合わない
新卒で入社した際にありがちなのは、入社してから仕事が合わないと気づくケースです。たとえば業務内容が単調すぎる、新たな挑戦ができないなどのケースが該当します。
社会人経験がない場合、働く前に自身が就く仕事がどのようなものか想像するでしょう。そのイメージとのギャップが大きいと、仕事のモチベーションの低下につながります。
新卒で入った会社での仕事が自身に合っていないと感じた場合、退職したいと考えるのは自然なことです。
仕事の環境が合わない
仕事の環境が合わないと、企業に不満を感じてしまいがちです。とくに「思っていたより体育会系だった」「コミュニケーションがなかった」など、社風が自身に合わない場合は退職の大きな要因になります。
1日のうちの長い時間を過ごす職場の環境が合わない場合、ストレスを感じやすく仕事が嫌になってしまうでしょう。
上司や同期との人間関係が合わない
会社内の人間関係が上手くいかない、ということも新卒の主な退職理由です。「職場で相性が悪い同期がいる」「口うるさい上司がいる」など、人間関係でのトラブルは珍しくありません。
中には上司からパワハラやセクハラを受ける場合もあります。職場での人間関係には気をつけたいところですが、実際には入社してみないとどのような方がいるのかはわかりません。
自身と合わない方が職場にいると、毎日の出社が嫌になります。しかし退職すれば、苦手な方とも顔をあわせる必要がなくなります。
労働時間が長すぎる
働く時間が長すぎると疲労やストレスが積み重なり、退職につながります。定時を過ぎても家に帰れなかったり、休日出勤が当たり前だったりする状況が続く場合、体力的にも精神的にも苦痛を感じてしまいます。
お金を稼ぐために残業をするなど、自発的に働いている方はよいでしょう。しかし他の社員が帰らないから仕方なく残っているという方や、サービス残業で働いている方は、心の病気になってしまう可能性があります。
プライベートの時間を確保できないほど労働時間が長すぎるのであれば、辞めたくなるのも無理はありません。
給与への不満
会社からの給与が安すぎる場合は、大きな退職理由になります。
仕事をする主な目的はお金を稼ぐためです。受け取る給料に満足できないのであれば、仕事に対してモチベーションは保てません。給与に不満があり年収アップを目的に転職する方は、新卒でも存在します。
ノルマや責任が重い
ノルマや責任をプレッシャーに感じて辞める人も少なくありません。
とくに営業職は成果が数字に出やすく「ノルマを達成できず上司に叱られた」「同僚と差をつけられた」などが原因で精神に悪影響を及ぼす可能性があります。
プレッシャーや責任に耐えかねて心を病んでしまう可能性もあるため、我慢ばかりしてはいけません。のびのびと働ける会社に転職した方がよい場合もあります。
十分な研修が用意されていなかった
十分な研修が準備されず、放置される場合もあります。そのような場合は退職を考えてもよいのかもしれません。
通常は新卒が入社した場合、十分なマニュアルや研修が用意されているでしょう。しかし、中には社員教育がしっかりとされていない会社も存在します。
業務の中で知識と経験を身につけさせようとする会社では、必要な知識を十分に得られず、成長につながらない可能性があります。
十分な研修が用意されておらず、新卒を放置する企業はブラック企業の可能性が濃厚です。
第二新卒で転職する人は意外と多い!
「新卒のメリットを捨てて転職する人は少ないだろう」と考える方も多いでしょう。しかし新卒で入社した企業を辞めて第二新卒で転職する人は、数多く存在します。
第二新卒で転職した方の半分、50%程度は新卒で1年未満に会社を辞めているといわれています。そのため、新卒で会社を辞めて第二新卒で転職することに対して後ろめたさを感じる必要はありません。
第二新卒の転職は甘えではない
新卒が早期退職して第二新卒となり、転職するのは決して甘えではありません。精神に悪影響が出ているケースやキャリアアップのためであれば、転職は十分選択肢に入ります。
近年では「マイナビジョブ20’s」や「第二新卒エージェントneo」など第二新卒を対象としたエージェントもあり、第二新卒の転職は増加中です。
第二新卒の転職は必ずしも甘えではなく、新卒でも仕事を辞めた方がよいケースは多くあります。
第二新卒は企業側のメリットも多い
第二新卒は求職者側のみでなく、企業側にも次のメリットが存在します。
- 転職先の企業風土に溶け込みやすい
- 入社後の教育が準備しやすい
- 欠員した職場やポジションに素早く補充ができる
一つずつ詳しく紹介するため、新卒で入社した企業を退職したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
転職先の企業風土に溶け込みやすい
第二新卒は新卒で入社してから3年程度までの求職者が対象となります。そのため前職の社風にそこまで影響されておらず、新しく入社した企業風土に馴染みやすい点が特徴です。
中途採用をする場合、同じ会社で何年も働いてきたビジネスパーソンは前職の企業風土に染まっていることが多いため、新しい職場に馴染みにくいというデメリットがあります。
第二新卒であれば、まだ若く経験も浅いため、新しい環境に溶け込みやすく柔軟な対応が可能でしょう。
入社後の教育が準備しやすい
第二新卒は経験やスキルのある既卒と比べるとキャリアは浅くなりますが、新卒よりはビジネスの基礎能力が見込めます。
新卒を教育する場合は、一般的なビジネスマナーから会社独自の仕事まで、すべてを教えなくてはいけません。そのため研修期間を設ける時間や教育に割くコストなど、時間と人員が必要です。
一方で第二新卒の場合は、短い期間とはいえ社会人として働いた経験があるため、教育準備もしやすくなります。何もわからない新卒よりも、どのような部分が足りていないかを判断しやすく、教育しやすい点が利点です。
欠員した職場やポジションに素早く補充ができる
第二新卒は新卒と異なり、入社時期が限定されません。そのため欠員が出た場合の補充がしやすいといえます。
新卒は入社のタイミングがある程度決まっており、内定が出ていても入社の時期を早めることは基本的にできません。しかし第二新卒は内定が出てから入社までの期間が短く、時間を置かずに入社が可能です。
新卒で離職した人員の補充もできるため、新卒の早期離職が増加している近年では、第二新卒の需要は高まっています。
新卒1年目で会社を辞めてよいケース
「新卒1年目で会社を辞めてよいのだろうか」「どのようなケースなら新卒1年目で会社を辞めてもよいのか知りたい」と悩んでいる方も多いでしょう。
新卒1年目でも会社を辞めてよいのは、次のようなケースです。
- 仕事を続けると、うつ病を患う可能性がある
- やりたいことやキャリアが明確
- パワハラ、セクハラを受けている
- 仕事内容に将来性がなく不安
- 会社の赤字が続いている
- サービス残業が習慣になっている
- 法律や倫理観に反する会社に勤めている
自身ではどうしようもないケースや、改善できない問題が該当します。詳しく解説していくため、新卒1年目で辞めるかどうかを悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
仕事を続けるとうつ病を患う可能性がある
「労働環境が劣悪でつらい」「出社するのも苦痛に感じる」など、これ以上仕事を続けると精神を病んでしまう状況であれば、会社を辞めるべきです。
上司に相談しても改善の余地がない場合は、どうしようもありません。自身を守るためにも退職して気持ちを切り替えることをおすすめします。
やりたいことやキャリアが明確
やりたいことやキャリアが明確であるものの、現在働いている会社での達成が難しい場合は退職を検討しましょう。会社内で目的とするスキルや経験を積めない場合は、転職した方がキャリアアップに近づけるためです。
ただし新卒から1年未満であれば、まだ本格的な業務に就いておらず、もう少し慣れた後に自身がやりたいことをできるようになる可能性もあります。また、部署を異動することで希望の仕事ができる可能性もあるため、勢いに任せた退職はやめましょう。
ベテラン社員の仕事を見ても自身のやりたいことができそうにない、たとえ部署を異動しても改善しないという場合は転職がおすすめです。
やりたいことが明確であれば転職活動の面接でも堂々と話せるため、選考通過率が上がります。キャリアアップのために転職する場合は、できるだけ早いうちに動きましょう。
パワハラ・セクハラを受けている
パワハラやセクハラが社内で横行している場合は、新卒1年目でも退職を検討しましょう。被害を受けている張本人の場合は、精神を病んでしまう可能性があります。
また、自身が被害を受けていなくても、周りにパワハラ、セクハラ被害にあっている人がいる場合も問題です。会社の空気が悪くなり、間接的なストレスとなります。
パワハラ、セクハラが横行する環境は、会社に問題があるケースが大半です。我慢して働き続けるほどのメリットがないのであれば、辞めた方がよいでしょう。
仕事内容に将来性がなく不安
仕事内容が変わり映えしない内容で、スキルが身に付かないことに不安を抱く方も少なくないでしょう。
スキルや経験を得られる機会がないのであれば、転職してスキルが身につく会社にいくか、退職してスキルを学ぶ方向に転換しましょう。
スキルや経験が身に付かない会社で働き続けても、勤続年数の長さしかメリットはありません。現在働いている仕事に将来性を感じられず、不安になるようなら若いうちに転職しましょう。
会社の赤字が続いている
会社で赤字が続いている場合、倒産して突然無職になる危険性があります。倒産してから転職活動をすると空白期間ができるため、早めに見切りをつけましょう。
赤字が続いている会社では大きな挑戦ができず、自身の成長にもつながりません。最悪の場合、給与の支払いが滞り、トラブルに巻き込まれる可能性もあります。
給与の支払いに問題があるほど切迫している会社であれば、すぐに辞めても問題ありません。
サービス残業が習慣になっている
サービス残業が習慣になっている会社は、ブラック企業の可能性が高いです。報酬なしで働き続けていると、疲弊して心にも身体にもよくありません。
一度精神を病んでしまうと、今後のキャリア形成に大きく影響します。転職する場合でも空白期間ができて不利になります。
プライベートの時間が取れないほどサービス残業が習慣となっている会社で働き続けるのは問題です。早めに退職を検討しましょう。
法律や倫理観に反する会社に勤めている
法律に抵触する行為や倫理的によくない行為をする会社に勤めている場合は、急いで退職しましょう。たとえば顧客を騙す詐欺営業や、無免許にもかかわらず免許が必要な業務の強要などが該当します。
自身が法律に違反するような行為を強制させられるケースはもちろん、法律に違反する会社に所属していることがそもそも危険です。
突然会社が倒産する可能性もあるため、注意が必要です。
新卒1年目で会社を辞めない方がよいケース
辞めた方がよいケースとは反対に、辞めない方がよいケースも知りたいと考える方も多いでしょう。
新卒1年目で会社を辞めない方がよいケースは、次のとおりです。
- 転職先の希望が明確ではない
- 仕事はつらいけれど人間関係がよい
- 新卒後に配属された部署が合わない
- 仕事を辞めた後に転職活動をするお金がない
- 退職理由が人間関係のみである
自身に当てはまるケースがある場合は、退職するかどうかもう一度考え直しましょう。
転職先の希望が明確ではない
次の転職先のビジョンを明確にせず、勢いに任せて退職するのはおすすめできません。
転職先の希望が明確でないと、面接で自己PRがうまくいかず、内定獲得が難しいためです。転職先がなかなか決まらず、空白期間が長くなることで経歴に傷がつく可能性があります。
自身のやりたいことやキャリアプランが明確であれば、転職活動がスムーズに進み、転職先でもモチベーションを高めて仕事に取り組めるでしょう。
退職は次の転職先の希望を明確にし、実際に転職活動を進めて内定を獲得してからにしましょう。
仕事はつらいけれど人間関係がよい
人間関係が良好な職場で働いている方は、退職をするかどうか今一度考え直しましょう。次の職場でもよい人間関係を築けるとは限らないからです。
実際に転職してから「やっぱり前の職場の方がよかった」となる場合もあります。辞めた後はよほどのことがない限り、前職には戻れません。
人間関係が良好で仕事がつらいのであれば、上司に相談しましょう。現状の問題点を伝えることで改善される可能性も考えられます。
新卒後に配属された部署が合わない
配属部署が合わないという理由で退職するのは、判断が早すぎる可能性があります。
たしかに望んでいない部署や合わない部署に回されると、仕事へのモチベーションは上がりにくくなります。しかし新卒の場合は一時的な割り当てに過ぎないことが多く、会社内で成果を出すことで希望の部署に異動できる可能性もあります。
どうしても部署が合わない場合は、上司に相談してみましょう。希望を聞いてもらえる場合もあり、部署を異動できなくても納得のいく回答がされる場合もあります。
部署が合わないという理由で退職するのは判断が早いため、社内でもう少し手を尽くしてみましょう。
仕事を辞めた後に転職活動をおこなうお金がない
退職した後に転職活動をするお金や当面の生活費がない場合は、退職はやめておきましょう。仕事を辞めると収入が途切れ、生活に影響が出てしまいます。
転職活動中にお金を稼ぐ手段がなければ、ただ減っていくばかりの貯金を眺めることになります。お金がない不安に煽られ望んでいない職場へ転職し、後悔するおそれもあります。
実家暮らしの場合は親に頼るという選択肢もありますが、頼る先がない場合は退職するのはお金を貯めてからにしましょう。
退職理由が人間関係のみである
退職理由が人間関係のみの場合、勢いで退職するのは危険です。人間関係の問題はどのような職場でも発生します。合わない上司や同僚はどの転職先にもいる可能性があります。
ただし耐えられないほどストレスを感じる人がいる職場や、パワハラ、セクハラを受けているのであれば辞めるべきです。
転職して人間関係がよくなるとは限らないため、よほどの事情でない限り人間関係のみの理由で退職するのはおすすめできません。
新卒1年目で会社を辞めるリスクとは?
新卒1年目で会社を辞めることは、それなりのリスクがあります。
新卒1年目で会社を辞める際には、次のポイントに注意しましょう。
- 失業保険を受給できない
- 経歴に傷がつく
- 次の転職先で早期退職するとキャリア形成が厳しくなる
- 経験が浅いので応募できる求人数が限られる
仕事を辞める予定の方は、上記のポイントを押さえておくことをおすすめします。
失業保険を受給できない
入社1年未満で会社をやめた場合、失業保険を受給できません。受給の条件は、離職した日以前の2年間、雇用保険の被保険者期間が通算して12か月以上あることです。12か月未満で辞めた場合は対象となりません。
転職活動費として失業保険をあてにしている方は、勤続年数が12か月を超えているかどうかをチェックしておきましょう。
経歴に傷がつく
当然のこととはいえ、新卒で早期退職した事実は残ります。転職活動でも採用担当者から「入社してもすぐに辞めるのでは」と疑われてしまうおそれがあります。
面接の際も早期退職した理由を聞かれる可能性は大いに考えられます。実際に理由を聞かれた際に面接官が納得する返答を用意しておきましょう。
もちろん経歴で嘘をつくのは厳禁です。その場で誤魔化せてもいつかは判明するうえ、信頼を大きく落とします。
たとえ理由があっても、新卒で早期退職すると経歴に傷がつくことは覚悟しておきましょう。
次の転職先で早期退職するとキャリア形成が厳しくなる
次の転職先でも早期退職をすると、さらに転職が厳しくなり先々のキャリア形成にも影響します。
入社して即座に任される仕事は簡単な内容が多く、早期退職を繰り返すとスキルや経験が身につかないまま年齢を重ねてしまう悪循環に陥るためです。
新卒で早期退職をして転職先を探す場合は、やりたいことやキャリアプランを明確にしておきましょう。次の転職先で自身が目的とするキャリアアップに向けたスキルや経験を積む必要があります。
経験が浅いため応募できる求人数が限られる
新卒が1年未満に退職すると、第二新卒の扱いとなります。新卒ではなく、スキルや経験が見込める既卒でもないため、応募できる求人が多いわけではありません。
中途採用は即戦力の人材を目的とした採用が多数を占めます。経験が浅い第二新卒は、採用する企業が限られます。かといって若い人材が欲しいのであれば新卒を採用するため、第二新卒にチャンスはあまり回ってきません。
求人数が限られる第二新卒が転職を成功させるためには、第二新卒をターゲットとした転職エージェントを利用したり、しっかりと企業研究をしてアピール内容を応募する企業に合わせたりと、さまざまな工夫が必要です。
第二新卒での転職を成功させるためのポイント5つ
新卒よりも内定を勝ち取ることが難しい第二新卒で、希望に合った転職を成功させたい場合は、次のポイントを押さえておきましょう。
- 会社を辞める前に転職先を探しておく
- 転職の理由をはっきりさせておく
- 転職先をすぐに辞めないという根拠を準備する
- 仲の良い同僚でも内定を受諾するまで会社を辞める話はしない
- 転職先で妥協できない点を決めておく
勢いで仕事を辞めるのではなく、しっかりとしたキャリアプランを立て、準備を整えてから退職に踏み切りましょう。
会社を辞める前に転職先を探しておく
転職先が決まる前に会社を辞めるのは、おすすめできません。定職に就いていない間は収入が入らず、今後の生活が不安に襲われるためです。空白期間ができるので、経歴にも傷がつきます。
また、転職活動を進めていくうちに、現在の仕事の魅力に気づき、退職をしない方向に決意が固まることもあるでしょう。転職活動は必ずしも転職する必要はなく、自身のキャリアを見つめ直すきっかけにもなります。
働きながら転職活動をするのはたしかに大変です。しかし、転職先を決める前に退職するのはデメリットが多いため、可能な限り内定が決まった後に退職しましょう。
転職の理由をはっきりさせておく
転職する理由をはっきりさせておくと、転職活動に活かしやすく選考がスムーズに進みます。転職活動を始める前に、やりたいことや転職先に求める条件を決めておきましょう。
転職理由をはっきりさせておかないと、転職に成功しても仕事がうまくいかず、早期に退職する可能性があります。また、転職理由が定まらないと転職を繰り返して経歴に傷がついてしまうため、できるだけ具体化してから転職活動を始めましょう。
転職先をすぐに辞めないという根拠を準備する
早期退職をしたあとの転職活動では、入社後すぐに辞めないというアピールが必要となります。
第二新卒の選考では、なぜ新卒で入社した企業を早期退職したのかを問われることがほとんどです。はっきりと問いに回答できなければ、面接官から「また早いうちに辞めるのではないか」と疑われてしまいます。
たとえ本当のことでも「人間関係がよくなかった」「労働環境が劣悪だった」など、前の企業を批判するような発言では好印象を与えられません。
「やりたいことのため」「キャリアアップのため」など、ポジティブな理由を用意し、さらに中長期的なキャリアプランを準備しておくと効果的です。転職先をすぐに辞めないというアピールにつながります。
第二新卒であればまだポテンシャル採用が期待できます。面接官に熱意と辞めない根拠を伝えて、早期退職した経歴をカバーしましょう。
仲のよい同僚でも内定を受諾するまで会社を辞める話はしない
すでに退職を決意している場合でも、内定を獲得するまでは退職意志を社内の誰にも話さないようにしましょう。
仲のよい同僚や信頼する上司であっても、退職の話をするのは控えましょう。もうすぐ会社を辞める人間として見られ仕事がしづらくなったり、上役の耳に入り、強く引き止められたりするかもしれません。
転職活動をした結果、会社に踏みとどまる選択をする場合もあります。しかし一度でも辞める意思を示した人には、周囲からいつ辞めるかわからない人間として扱われます。
社内の人間に辞めることを早々に話すのはデメリットが多いため、内定を獲得して転職先が決まるまでは先走らないようにしましょう。
転職先で妥協できない点を決めておく
自身が決して譲れない条件を決めておき、条件に当てはまる転職先を選びましょう。転職を繰り返さないためには、妥協点を探っておくことが重要です。
なぜ自身が早期退職を決意したのか、あるいは早期退職した原因を探り、容認できなかったポイントが含まれる求人は除外します。仕事内容や給与条件などを細かく分類分けし、線引きしていきましょう。
そして自身の中で決定した妥協できない点をクリアする求人のみに応募するのがおすすめです。転職活動を始める前に妥協できない点を決めておけば、ミスマッチを防げます。
第二新卒におすすめの転職エージェント5選
第二新卒で自身が希望する転職先を見つけたい方は、転職エージェントを利用しましょう。
第二新卒の求人を取り扱っているおすすめの転職エージェントは次の5つです。
- リクルートエージェント
- doda
- UZUZ
- マイナビジョブ20’s
- 第二新卒エージェントneo
上記のエージェントでは第二新卒の求人を豊富に取り扱っています。新卒で早期退職を予定している方はいますぐ登録し、転職活動を有利に進めてください。
転職支援があると無理なく転職が進められる
第二新卒の転職活動を無理なく進めるコツは、転職エージェントの有効活用です。第二新卒は対象の求人が少なく、自身の力のみで転職を成功させるのは難しくなります。
転職エージェントとの面談を受ければ、希望の条件を満たした求人が厳選して紹介されます。自身で求人を探す必要がなく、大幅な時間短縮が可能です。
さらに転職エージェントの利用には次のメリットがあります。
- 各サービスでしか扱っていない非公開求人、独占求人の紹介がある
- 応募書類の添削、面接対策などを受けられる
- 転職のプロのキャリアアドバイザーからアドバイスを受けられる
- 企業との条件交渉や入社後のサポートもサービスによっては用意されている
- 独自のサポートも展開している
選考で有利に働く履歴書や職務経歴書の添削、模擬面接は、ほぼすべての転職エージェントで受けられます。マイナビジョブ20’sの適職診断や、dodaのレジュメビルダーなど、独自のサポートも魅力的です。
働きながら転職活動をする場合、問題となるのは時間の使い方となります。転職エージェントをフル活用して、効率的に転職活動を進めましょう。
ここからは、第二新卒におすすめの転職エージェントの特徴、おすすめポイントを詳しく解説します。それぞれに得意とする分野があるため、ぜひ自身に合ったサービスを選んでみてください。
リクルートエージェント
サービス名 | リクルートエージェント |
保有求人数 | 公開求人数:約330,000件 非公開求人数:約270,000件 |
対応地域 | 全国 |
得意業界 | 全業界 |
特徴 | 業界最大級の求人数 |
リクルートエージェントは業界最大級の求人数を誇る転職エージェントです。人材サービス最大手のリクルートが運営しています。
サービスの特徴は次のとおりです。
- 600,000件以上(2023年1月現在)の求人保有数
- リクルートエージェントにしかない非公開求人多数
- 書類添削、面接対策などのサポートも充実
2023年1月現在、取り扱う求人数は600,000件以上です。幅広い業界や職種、対象年代の求人を保有しており、第二新卒を対象とした求人も数多く取り揃えています。
一般には公開されていない非公開求人も豊富です。ほかの転職エージェントでは扱っていない、第二新卒が入社できる企業の求人が見つかる可能性があります。
求人数のみではなく、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策などのサポートも充実しています。サービスはもちろん、すべて無料で利用できます。
求人数の多さに加えてサポートも充実しているため、転職エージェント選びに悩む第二新卒の方はまず、リクルートエージェントに登録してみましょう。
doda
サービス名 | doda |
保有求人数 | 公開求人数:約170,000件 非公開求人数:非公開 |
対応地域 | 全国 |
得意業界 | IT、メーカー、不動産 |
特徴 | 独自サービスが豊富 |
dodaはパーソナルキャリアが展開する転職サイトです。サービスには次の特徴があります。
- 業界トップクラスの求人数
- 転職サイトと転職エージェントの両方の機能を使用可能
- 独自のサービスあり
公開求人数のみでも2023年1月現在180,000件近い求人があり、第二新卒を対象とした求人も豊富です。第二新卒だからといって、求人の選択肢を狭めなくて済みます。
転職サイトと転職エージェントの2つの機能を兼ね備えている点も特徴です。自身のペースで転職活動を進めたい方は求人検索できる転職サイト、求人紹介や面接対策などのサポートを受けたい場合は転職エージェントの機能を利用できます。
dodaは独自サポートも豊富です。職務経歴書を簡単に作成できるレジュメビルダーや、自身のキャリア形成の参考になるキャリアタイプ診断など、転職活動に役立つ機能があります。
他社にはないサポートを受けられるため、ほかの転職エージェントと併用する価値は十分です。転職の役に立つサポートを受けたい方は、ぜひ無料登録をしましょう。
UZUZ
サービス名 | UZUZ |
保有求人数 | 公開求人数:非公開 非公開求人数:非公開 |
対応地域 | 全国 |
得意業界 | IT |
特徴 | IT業界に強い転職エージェント |
UZUZはIT業界に強い転職エージェントです。未経験からIT業界を目指す方にもおすすめです。
サービスの魅力的なポイントは次のとおりです。
- 第二新卒、未経験の方が応募できる求人が揃っている
- 入社後半年の定着率96.8%と非常に高い
- プログラミングスクールも運営している
UZUZはキャリアの浅い第二新卒や未経験の方が内定を獲得できるよう、サポート制度が充実しています。
さらに独自の基準による求人選定により、ブラック企業を徹底的に排除しています。入社後半年の定着率は96.8%と非常に高い数字を誇り、今度こそ安定した仕事に就きたい方にとっても安心です。
未経験から手に職をつけたい方に向けて、IT技術を学べるUZUZカレッジも運営しています。資格取得から転職支援まで一貫してサポートが得られるため、エンジニアを目指したい方におすすめです。
近年需要が高まっているIT技術を取得したい方や年収アップを狙いたい方は、UZUZを利用してみましょう。
参照元:UZUZ
マイナビジョブ20’s
サービス名 | マイナビジョブ20’s |
保有求人数 | 公開求人数:非公開 非公開求人数:非公開 |
対応地域 | 全国 |
得意業界 | IT、Web関係 |
特徴 | 第二新卒、20代に特化 |
マイナビジョブ20’sは第二新卒、20代に特化した転職エージェントです。サービス名のとおり20代を対象としたサポートを主に提供しています。
サービスの特徴は次のとおりです。
- 求人数の75%以上が未経験歓迎
- 20代の転職に精通したアドバイザーからのサポート
- 適職診断で強み、弱みが明確に
キャリアの浅い第二新卒をターゲットとしているため、保有する求人の75%以上が未経験者歓迎の案件です。そのため、キャリアが浅いから応募できる企業がない、などと悩んでいる方でも問題なく応募できます。
在籍するキャリアアドバイザーは、20代の転職を知り尽くしたプロばかりです。キャリアに悩む20代の方に的確なアドバイスと選考対策を提供します。
独自サポートの適職診断も魅力的です。数多くの若者の転職を支援してきたノウハウを活かした診断により、自身の強み、弱みが明確になり、転職活動で有利に働きます。
適職診断は転職しなくても無料で受けられます。自身のキャリアに悩む方はぜひ登録してみてください。
参照元:マイナビジョブ20’s
第二新卒エージェントneo
サービス名 | 第二新卒エージェントneo |
保有求人数 | 公開求人数:非公開 非公開求人数:非公開 |
対応地域 | 全国 |
得意業界 | 営業、事務 |
特徴 | 第二新卒はもちろんフリーターや未経験にも対応 |
第二新卒エージェントneoは20代の若者向け転職エージェントです。第二新卒やフリーターを対象とした求人が充実しています。
サービスのおすすめポイントは次のとおりです。
- 未経験歓迎の求人多数
- 育成環境や離職率を考慮した求人を厳選
- セミナーや研修などのサポートも充実
第二新卒を対象としているサービスであるため、未経験歓迎の求人が豊富です。キャリアの浅い若手向けのサポートも充実しており、早期退職した方でも安心して利用できます。
紹介する求人は若手をきちんと育成する環境か、離職率は高くないかなどを厳しくチェックして選ばれたものばかりです。「ブラック企業に入社してしまわないか心配」と不安を抱いている方にとくにおすすめです。
書類添削や面接対策などのサポートはもちろん、セミナーや内定取得者への研修も実施しています。未経験でも内定が獲得できる求人を探している方は積極的に利用してみましょう。
新卒がスムーズに退職をするための準備
新卒で入社した会社を辞めると決意した後は、勢いで即座に辞めてはいけません。退職前に準備しておくべきことは数多くあります。
新卒が退職する前にしておくべき準備は次のとおりです。
- 希望の退職予定日を決め、生活費を準備する
- 希望退職日までのスケジュールを決める
- 退職届は1か月前までに作成しておく
- 退職交渉や引き継ぎトラブルを回避するために就業規則を確認する
- 退職が難しいと感じたら退職代行を使う
上記の準備をしておくことで、トラブルを避けスムーズに退職できます。心機一転して次の転職先に向かいたい方はぜひチェックしてみてください。
希望の退職予定日を決め、生活費を準備する
まずは希望する退職予定日を決めましょう。実際の退職日は会社と相談して決めるため、いくつか候補を用意しておきます。
大まかな予定日を決めたら、転職活動中に必要な生活費を準備しましょう。3か月から半年ほどの生活するうえで困らない資金があれば、焦って転職を進める必要性が減ります。貯金がない場合は、実家を頼ることも検討しましょう。
あらかじめ退職予定日を決めて生活費を準備しておくと、スムーズに転職活動に移れます。
希望退職日までのスケジュールを決める
退職予定日を決めた後は、退職日までのスケジュールを組みます。社内でやり残しがないよう、無理のないスケジュールを立てましょう。
新卒の場合、担当する業務は少ないのかもしれませんが、引き継ぎをきちんと終わらせることは重要です。後任の人に必要な情報はすべて伝えておきましょう。
退職届は1か月前までに作成しておく
退職届は1か月前までに作成して、会社に提出しましょう。退職する際は企業側も準備が必要なため、1か月程度の猶予を見ておくと安心です。
退職届を作成した後も、提出するまでは退職が決まるわけではありません。同僚に見せたり意志が固まらないうちに提出したりしないようにしましょう。
退職交渉や引き継ぎトラブルを回避するために就業規則を確認する
退職願や退職届の提出、仕事の引き継ぎの扱いは会社によって異なります。あらかじめ就業規則を確認しておきましょう。
退職届の提出が義務付けられていたり、期間が定められていたりする場合もあります。引き継ぎに問題がないかどうかもチェックしておきましょう。
会社ごとに定められている就業規則を確認すると、トラブルを避けて円満な退職が可能です。
退職が難しいと感じたら退職代行を利用する
「上司に退職を切り出せない」と悩む方は、退職代行を利用する選択肢もあります。
退職代行を利用すれば、サービス利用者の代わりに退職代行会社が退職の意思を会社に伝えます。サービスによっては退職金や有給休暇の交渉も代理でおこなえるため、これ以上会社と関わりたくない方に最適です。
会社に退職を伝えることが精神的につらい方は、無理をしてまで自身で伝える必要はありません。退職代行を利用して、新たなスタートを切りましょう。
まとめ
本記事では新卒1年目で会社を辞めてよいケースと、第二新卒で転職を成功させるポイントについて解説しました。
うつ病を患う寸前まで仕事が嫌になっている方や、キャリアアップのために転職するしか方法がないという方は、たとえ新卒1年目であっても会社を辞めて問題ありません。ただし、早期退職した経歴は残るため注意が必要です。
新卒で入社した会社を辞めて第二新卒で転職を成功させるためには、やりたいことをはっきりさせ、転職理由の具体化が必要です。退職する前に内定を獲得しておくと、空白期間が生まれずスムーズに転職できます。
転職活動では転職エージェントの利用がおすすめです。第二新卒の転職をサポートするサービスや、第二新卒が応募できる求人の紹介が受けられます。
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※本記事の情報は2023年1月時点のものです。
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